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当時のライフワークが今の自分の原点

 今回はプライベートの話をさせていただきます。
 何も面白くない話かもしれませんが、
   自分にとっては割と大事な思い出でもあるのでこの場を借りて残しておこうと思います。
 

 

 つい先日、部屋の物が多すぎるので要る物と要らない物を整理していたら
 膨大な数のカセットテープが出てきました。

 インデックス等をちゃんとしていなくて
 何が入っているかわからないものがたくさんありました。
 確認してみようと思い再生してみると、
 「あー、これか!」と当時を思い出し、片づけをそっちのけに
 次々と再生して思い出に浸ってしまいました。

 今ほど便利な機能がなかった当時は、曲を飛ばしたりせずちゃんと聴いていました。
 でも最近は出だしやサビだけ聴いて
 ピンとこないと次々飛ばしてしまうこともしばしばです。
 それは結果的に良い音楽との出会いを逃しているのかもしれません。

 自分がレンタルショップに通い始めた頃、CDは少なくまだレコードがメインでした。
 店内に同世代の人は少なく大人ばかりでちょっとした緊張感がありました。
 1枚ずつ目当てのレコードを「あるかな?」と期待を寄せながら探すのが楽しみの一つで、
 見つかったときの嬉しさは格別です。
 そしてレコードを手に取り心を弾ませながらカウンターへ行きます。
 バーコードで読み取るシステムもなく手続きにちょっと時間がかかったものです。

 当時は長く借りられず翌日返却が多かったように記憶しています。
 だから
借りるとすぐに聴くようにしていました。

 慣れない手つきでレコードをプレーヤーにセットして、「この辺かな」と恐る恐る針を下ろし、
 軽くザザッというノイズがしてその後に音楽が流れだす、この瞬間が好きでした。
 ダビングをするときはタイミングを見計らってRECスイッチを押します。
 失敗したら最初からやり直しです。

 当初、録音用のカセットテープは「46分」をメインに使っていました。
 A面、B面それぞれ23分ずつ(実際はもっと長い)になっていて、
 レコードを片面ずつダビングします。

 ダビング中にテープの残量がなくなるアクシデントがよくありました。
 そうなるとやり直しです。
 これも記憶の限りですがレコードの片面ずつの収録時間がわからないことがありました。
 総合で46分と表記されていても片面23分ずつとは限らないので
 やってみて残量不足が発覚することもあったのです。

 そこで「あと○○秒あれば足りたのに…」というトラブルを防ぐため正確なテープの残量を知っておく必要がありました。

 最初は新品のテープを無音状態で流しっぱなしにする古典的なやり方で実測してました。以後は早送りしてステレオのテープカウンターを時間に換算する方法でやるようになりました。メーカーやテープによっては23分のところは25分くらいまで長いものもありました。あとテープには最初と最後に遊び(使えない部分)があります。さらに曲間に何秒かあることも計算しておかなければいけません。また曲順を入れ替えて時間内に収めるなんてこともよくありました。そんな苦労するなら「もっと長いテープを使えばいいのに」というご意見もあると思いますが、このぎりぎりの勝負が楽しみ方の一つだったのです。この作業に没頭中は食事も後回しです。

 経験されてる方はわかると思いますが、レコードとテープでこの作業をするのは結構大変です。でもそれがその頃はとても楽しかったのです。

 時代はレコードからCDへスライドしていきました。収録時間が長いものも増えていきました。「60分」テープを使うことが増え、ステレオもワンタッチで時間を計算してダビングまでしてくれるようになり時間切れのトラブルはほぼなくなりました。しかし今度はテープが余り過ぎることが頻発しました。
 そんなユーザーの声を知っていたのか「50分」テープが登場しました。これは重宝しました。「46分」を使う機会は減り「50分」「54分」「60分」がメインとなりました。「90分」や「120分」テープという選択肢もありましたが劣化しやすいうえに早送り巻き戻しが面倒と聞いていたこともあり、ラジオのライブ放送など途中で途切れてはいけない(肝心なところで残量がなくなるとショックです)場合を除いて使うことはあまりありませんでした。

 カセットテープにはノーマルやハイポジ、メタルなどバリエーションがあっていろいろ使いました。ステレオによってはドルビーノイズリダクション(これも種類があります)という機能もあって、ノイズを軽減することもできました。音にこだわるようになりイコライザーの操作に没頭している時期もありました。ただこの頃は純粋に音楽を楽しめなくなっていたと思います。

 インターネットがない当時、気になる曲が流れているとお店の方に「この曲わかりますか」と訊いていました。見当をつけてCDを借りまくったこともあります(フュージョンなどインスト系の曲を探すのは大変でした)。そんな青春時代が仕事においても自分の原点になっていると思いますが、便利になるにつれてそこまで追求する機会は減りました。
 
 今はダウンロードしたり膨大な曲数を音楽プレーヤーに入れたり音楽シーンは手軽で便利になりました。そこに味気無さを感じ始めたのか、良い曲に出会ったときの感動が以前ほどではなくなりました。がんばって探していた分、思い入れも強かったのかもしれません。もしどんな名曲だったとしてもそれが「AIで作られた」と知ってしまったら自分は興ざめすると思います。

 趣味や遊び、交友関係を通して過剰にのめりこんで過ごした日々は飽きることなく楽しい時間でした。自転車を持っていなかったのですが「読みたい、聴きたい」と思えば夜でも走ってお店まで行ったりしました。携帯電話もないので友達に伝えたいことがあれば家まで直接会いに行ったりもしました。居間に一つだけある電話は会話を家族に聞かれるので使いません。難しく考えず衝動のままに行動したことは良き思い出です。

 勉強にもそういう熱量があるほうが楽しいので生徒に押し付け気味に話してしまうこともありますが、ほどほどにしておかないといけませんね、きっと。

 懐かしいエピソードはたくさんありますが今回はこれくらいにしておきます。
 
何となく昔の思い出と感情を忘れないようにするため一部ここに記しておきました。

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